代表挨拶

2015年春,GLOWは新生GLOWに生まれ変わります。設立から5年間、様々なところにぶつかりながらも地域医療と国際保健分野の中で賛同してくださる方を増やして参りました。

GLOWから来る研修員のおかげで病院が活気づき、いい風が吹き始めているというご評価をいただくことも出て参りました。今、医療に限らずあらゆる分野で、組織内の部門間、職種間、地域間、県境、国境、人種間など様々な境界線を超えてヒト・モノ・カネを繋ぎ,活躍できる人材が求められています。

私自身、学生時代にはアジア、アフリカ、中南米、ヨーロッパなど医療に限らない様々な現場に足を運び、社会科学を学んだ後医師となりました。医師となってからは,島で一人の医師・ドクターコトーとして島の全住民の健康を社会科学と医学を駆使して「地域まるごと」支え,今は予防医学,公衆衛生学,政策疫学などの研究をしながら都市部の地域医療に従事しています。
自分自身が医師としてそこに住む人々に認めていただきながら,他方で様々な境界線を超えて様々なヒトとリソースを繋ぎ,地域に住む人々に健やかに過ごしていただける体制を作っていくことが楽しくて仕方ありません.

私たちのいる医療分野は、人材育成の段階で、「対個人」に対する教育は発達しているものの、人々が生きる「対地域」、「対コミュニティ」、「対時代」という視点での教育が長い間欠落しているように感じています。けれど本当は、どんな人にでも必要となる可能性がある医療分野では、コミュニティや時代という視点は欠かせないはずです。

こうした自分の経験から、様々な境界線を超えて活躍できる人材になるためには、まず単純に様々なことを知り、相手の立場に立てる力を身につけることが大切なのではないかと考えています。
そして、何のために様々な職種間の壁を壊し、国境を越え、活躍したいのかという目的をしっかり設定しなければなりません。どんな仕事でも誰かに必要とされなければ成立せず,その地域や時代のニーズを読み取りながら、次の時代にはこんなことが必要だ!と思えるものを見いだす力も大切だと思います。

医療者がそんな力を身につけるためにGLOWが導きだした答えがこの2つです。

1.医療職に限らず職種を超えて様々な想いを持つ人が集まる場所を作り、情報交換を行えるプラットホームを構築すること

2.地域医療や国際保健の様々な現場や人から出てくるニーズを既存の人やリソース、ネットワークを繋ぐことで解決法を導きだすこと

日本でも海外でも活躍できる幅広い視野の医療者を育成するため、様々な道を探ってまいります。
末筆ながら、2015年春、GLOWの代表に就任いたしました高橋由衣子と申します。時代のニーズを汲み取り、自分たちも成長しながら、細いながらも息の長い活動を続けていけたらと思っておりますので、今後ともご支援・ご指導のほど何卒よろしくお願いいたします。

2015年 春

理事長 長嶺 由衣子